- Flexispotで作るヘリンボーン柄電動昇降デスクの紹介記事
- 全ネジ鬼目ナット化して、取り外し可能にする
- 鬼目ナットverの組み立て手順を写真付きで、すべて掲載
最強のデスク、ここに爆誕…!
NICOAをご覧頂きありがとうございます、Jimon(@jimon_s)です。
設計、材料選びに6ヶ月、制作にお盆休みをまるっと7日。
3年前、これだけの期間をかけて作り方から考えた僕だけのデスク。
この頃リモートワークで益々利用率が高まっているので、思い切ってFlexispot化することにしました。
どうせやるなら、よいものを。の精神で、
- 全ネジ鬼目ナット化
- ケーブルトレー導入
まですべて実施した完全版です。
いくつか注意点もあったので、次の方へのバトンとしてここに書き残しておこうと思います。
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設計・材料
天板部分
天板部分は、以前作成したものを流用するため、この記事では詳細な解説は割愛します。
当時の作成の様子は、こちらの記事に詳しく載せていますので、ご参考ください。
荒くサマリーすると、
- 巨大なベース版の上に
- 約100枚の木片を貼り付けて
作っています。塗装の待ち諸々で約7日程度かかるので、ヘリンボーン天板を作成する際はまとまった時間を確保するようにしてください。
大事な部分なので、サイズ感だけ抜粋しておくと、この天板は「幅168cm × 奥行84cm」とかなり巨大です。
Flexispot E7の最大許容サイズは、「幅210cm × 奥行80cm」なので、実は奥行が少しオーバーしています。僕はそのままGOしてしまいましたが自己責任となるので、これから天板を作られる皆さんは許容サイズ内に収まるように調整ください。
脚部分
Flexispotの標準セットに入っているネジは、「自由に取り外しできない普通のネジ」のため、今後一度でも引っ越しを考えている方はそのまま使うと痛い目をみます。
じゃあどうするのかというと、ここで出てくるのが鬼目ナット。
平たくいうと、「ネジ穴を好きな場所に作る」道具です。
サイズが、M1,2,3 …という感じでいくつかあるのですが、Flexispotにサイズが合うのは、
- M4
- M5
の2種。M3以下でも当然入りますが、あまりにも細すぎて、耐久性に不安が残るのでおすすめしません。
Flexispot脚本体のネジ穴には写真のような黒いゴムパーツが入っているのですが、ここにあう最大サイズはM5でした。
手元にちょうどM6のネジも持っていたので試してみましたが、入らず。ゴムパーツは取ろうと思えばとれるので、その場合はM6以上でも取付可能と思います。
サイズは、大きければ大きいほど取り付けたあと安定しますが、位置合わせが非常に難しくなるため、DIY初心者の方は小さめにしたほうがよいかもしれません。
僕の場合は、天板サイズが巨大だったこともあり。ゴム付きで使える最大サイズのM5を選びました。
長さはご自身の天板を貫通しないギリギリに設定しましょう。ネジはプレートとゴムの厚み分分厚くする必要があるので、ご注意ください。
また、昇降操作に使うリモコンも同じく鬼目ナット化してあげる必要があるのですが、こちらは最大サイズM4のため要注意。
ケーブルトレー部分
ケーブルのごちゃつきを抑えるために、今回は合わせてケーブルトレーも設置することに。
色々と調べましたが、現在手に入る中で一番薄型だったのがこちら。
こちらも鬼目ナットで取り外しできるようにしていきますが、このトレーの穴に入る最大サイズはM4で、脚部に使うM5は使えないので要注意。
STEP1 組み立てに入る前に
では、ここからいよいよ組み立て!なのですが、まず注意点。
取り扱い説明書の手順に従うと組み立てが極めて大変になるため、適宜自身で手順を作り変える必要があることを覚えておいてください!
というのも、取り扱い説明書の手順は、
- まず、支柱となる脚本体部分をフレームに取り付ける
- その後細かなネジの取り付けを行う
となっているのですが、なにぶん「支柱となる脚本体」が重く、これだけで数十キロあります。
そんな重さのものを取り回すのは非常に大変なので、適宜読み替えて、
- まず、細かなネジの取り付けを行う
- 最後に、支柱となる脚本体部分をフレームに取り付ける
に変えちゃいましょうね、という意図です。
僕の手順は、以降に残していくので、特に鬼目ナット化を考えられている方はご参考ください。
STEP2 フレームを組み立てる
まずは、天板に取り付けるフレーム部分を組み立てます。
はじめは長辺パーツに短辺×2を取り付けて、T字にしていきます。梱包に入っている発泡スチロールを下に敷くとやりやすいです。
2つ付けたら、これでもうフレームの組み立ては完了です!…と言いたいところなのですが、ここで早速注意点が。
(僕の場合)フレームはある程度仮組みされた状態で梱包されていたのですが、フレームとフレームをつなぐパーツの位置がずれていて。
組み立てているうちになんだかおかしいな?となって、一度バラしてみたところ、こんな感じで互い違いになるように入っていました。
天板長さが短い場合は、これでもよい(むしろ強度出るのかな?)のですが、天板が巨大な場合は、ズラしていれてしまうとのちほど固定ネジを打ち込むネジ穴の下にパーツがなく、すっぽ抜ける状態になるため要注意です。
もし仮組みされていたとしても一度バラして再組み立てするのをおすすめします。
僕の場合は、結局ド真ん中センターになるように2本とも配置しました。
こんな具合にマスキングテープを貼っておくと、わかりやすくてGOODです。
STEP3 フレームの幅調整
フレームの仮組みが終わったら、伸縮させて天板にピッタリのサイズに調整しましょう。決めたらネジを増し締めします。
位置決めで斜めになっては大変なので、定規で目安線を引いて正確に合わせ込んでいきます。
また、重要なポイントとして、この段階ですべてのゴムパーツを外しておきます。理由はのちほど。
あまりにも端ギリギリを狙うと弱くなるので、やや内側を狙うのがおすすめ。
ただし、フレームの端ギリギリよりもやや内側に脚部本体がやってくるので、一度脚を仮で乗せてみて位置感を確認しながら進めましょう。
STEP4 穴の位置のマーキング
位置が決まったら、穴の位置12箇所をえんぴつでマーキングしていきます。
ここで先程実施した「ゴムパーツをとっておく」が効いてきます。
ゴムパーツがついたままだと、正確にマーキングをすることができないんですね。
STEP5 下穴あけ
続いて、下穴あけ。
一度フレームは取っ払ってしまいましょう。
流石に手動で穴をあけるのは厳しすぎるので、電動ドリルを使っていきます。
のちほどネジ締めする際にも使っていくので、ドリル/ドライバー両方に使えるものを用意しましょう。
穴が万が一にも天板を貫通しては大変なので、あらかじめドリルにマスキングテープを巻きつけておきます。
先程つけた鉛筆のマーキングの中心部分に先端をおいて
垂直にゆっくりと穴をあけていきましょう。傾くと後ほど苦労する&最悪ドリルが折れるので、正確に垂直を保つよう注意。
マスキングテープのところまでゴリゴリ掘っていきます。
穴のサイズは鬼目ナットよりもやや小さめ程度に。多少位置調整が効くように、小さめに穴をあけてあとから広げるのがおすすめです。
木くずが穴に溜まっていくので、掃除機で吸い込んでおきます。
僕は家に掃除機がなく(掃除は全部ルンバ)、やむなく頑張って手で掘り出して養生テープで回収していましたが、気が遠くなってくるので絶対に掃除機を使ったほうがいいです。
ドリルで掘った穴はそのままだとボッコボコなので、スクレイパーと紙やすりでキレイに削っておきます。盛り上がっていると、のちほど鬼目ナットを打つ際に邪魔になります。
目指す仕上がりはこれくらい…!
穴の位置がマーキング位置からずれては大変なので、穴をあけるたびフレームをのせて、念の為すべての穴の位置を確認しながら進めます。
- 脚本体用12箇所
- リモコン用2箇所
- ケーブルトレー用2箇所
と、なかなかに心が折れる作業量ですが、淡々と進めていきます。
注意: フレームをのせたままの穴あけは危険
途中、画像のような感じでフレームをのせたまま、穴あけをしてみたのですが、ドリルにあたってフレームがどんどんずれていき非常にやりづらかったです。
めんどくさいですが、
- フレームをのせてずれてないか確認
- フレームをどける
- 穴をあける
- 1に戻る
を繰り返したほうが、すばやく、よい仕上がりになると思われます。
STEP6 鬼目ナット埋め込み
穴が空いたらナットを埋めていきましょう。
ホールド力強化のために、薄く木工用ボンドをつけます。
続いて、六角レンチでゴリゴリ押し込みながら埋めていきます。
なかなかに力を要する作業で、手が痛くなりますので注意。
これくらいツバがめり込むまで、埋めていきましょう。
ぶっちゃけた話ゴムパーツがあるので、多少浮いていてもゴムが吸収してくれるのですが、正しい形を目指すに越したことはないです。
僕の場合、一部どうしても入らなかった鬼目ナットがあったので、電動ドライバーでゴリ押ししてしまいました。
が、過剰に天板を鬼目ナットが削ってしまい、ホールド力が弱くなる危険があるので、極力手作業をおすすめします。
僕は、リモコン/ケーブルトレー用のM4利用箇所は、ちょうどよい長さのM4ツバありタイプが手に入らず、ツバ無しタイプ(タイプE)を使いました。
ただ、程よい位置で止めるのが難しいので、これから作成する場合はツバありタイプ(タイプD)を強くおすすめします。
鬼目ナット埋め込みもまた、
- 脚本体用12箇所
- リモコン用2箇所
- ケーブルトレー用2箇所
をひたすら繰り返します。かなりメンタルにきますが、あと少しなのでがんばって!
STEP7 フレームネジ止め
すべての鬼目ナットが打ち込めたら、フレームをネジ止めしていきます。先程フレームから外したゴムパーツはすべてつけ直しておいてください。
ここは電動ドライバーをつかってもらってもかまいません。
あまりやりすぎるのと、ゴムが潰れすぎてねじ切れるので、適度な強さでやめておきます。
STEP8 リモコンネジ止め
同様にリモコンも取り付けていきます。
天板の端とリモコンの端がピッタリあっていないと、仕上がりに素人感が出てしまうのでここは正確に。
こちらはM4のネジを使います。
STEP9 脚の取り付け
先にケーブルラックまですべて取り付けてしまってもよいですが、足をひっかけそうだったので、僕はいったん後回しに。
ここで、めちゃめちゃ重い足パーツを取り付けていきます。
ネジでしっかり止めましょう。
万が一倒れて足の指にでもあたったら、確実に骨が砕ける重量感なので細心の注意を払ってください。
土台部分もネジ止めが必要なので、打っていきます。この頃には疲れが相当溜まっているはずなので、電動ドライバー推奨です。
STEP10 電子部品取り付け
これでパーツ類が一通り揃った形になるので、ケーブルを配線していきます。
3箇所の端子に
- 脚部本体のモーター用 ×2
- リモコン用 ×1
のケーブルをぐぐっと。
STEP11 ケーブルカバーを取り付ける
続いて、ケーブルカバー。こちらはネジでしっかり止めるのではなく、「ネジ頭とフレームの間に軽くひっかけておく」簡素な作り。
まずは、ネジだけを4箇所軽めにとりつけます。
フレームの間にケーブルをすべてキレイにならべて。
最後に、フレームをぐっと持って縮めながらネジ4本の間に入れていきます。
これで脚部本体は完成です!
STEP12 ケーブルトレーを取り付ける
僕の場合はここでケーブルトレーをつけました。
電動昇降デスクは、高さの分コンセントからの距離が遠くなるので、天板裏に中継地点となる電源タップをつけるのがほぼマスト。
なので、迷ったらとりあえずつけておくと、のちのちラクかと!
STEP13 ひっくり返して配線処理
大人3人がかりでひっくり返したら、配線を整えていきます。
使っているケーブルトレーが超薄型なので、延長コードは回転可能なものにしておくと使い勝手がよいです。
STEP14 完成!
あとは愛用のモニター類を取り付けたら完成!ついにできた僕だけのデスク…!
位置決めにこだわっただけあって、リモコン周りの見た目も完ペキです!
実は前々から…
実は3年前の時点でも、Flexispot導入を考えていたのですが、耐荷重の問題で断念していました。
当時は(たしか)耐荷重が小さなモデルしかなく、天板が巨大な僕の場合ちょっと不安だったんですね。
それがいまは125kgまで耐えられるE7が登場したことで、今回GOに至りました。
こんな具合でFlexispot自体、日々進化を続けていますので、ご自身にピッタリ合うものを選んでいただければと思います。
圧倒的達成感
余談ですが、3年前のDIY→今回までの間に、新生活諸々で家族があちこち離れて暮らすようになっていたのですが、組み立てを機に全員集まることができました。
3年前といい、今回といい、このデスクは益々家族と縁深いものになっていってるなぁとしみじみ感じています。
最後まで読んでいただきありとうございました。
Jimon(@jimon_s)でした。