- AWS認定ソリューションアーキテクト プロフェッショナル(SAP)に合格できた勉強法の紹介記事
- 問題集中心、が秘訣です
「今回はもうほんとダメかもしれない」
これまで資格試験は数多く受けてきましたが、過去最も回答中に心が折れかけたかもしれません。制限時間190分、フルフル使って、ついに合否結果を見る。
結果は、
- 1000点中839点!
無事に今回も一発合格できました!
恒例ですが、次の方へのバトンとして勉強法を書き残しておきます。
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スタート地点
最初にざっくりと、僕の経歴を!バックグラウンドがわかったほうが、勉強法を参考にできるか判断できると思うので。
AWS歴3年半
本格的にAWSを触り始めてから、試験受講までの期間は約3年半。
主に触ってきたサービスは
- Serverless系サービス全般
- セキュリティ系サービス
- CICD系サービス
という感じ。ほかは座学知識程度で、ちょっと珍しいかもですが、EC2に関しては実務経験がありません。
また、この認定試験でやたら出題数が多いオンプレとのハイブリッドアーキテクチャについても、実務経験はありませんでした。
他の資格保持状況
受講時点で保持していたのは、
といった具合。
AWS、一般的な知識ともに基礎は抑えている、ぐらいに捉えてもらえばと思います。
ざっとバックグラウンドはこんな具合です。
試験の概要
では、本題。
ソリューションアーキテクト プロフェッショナルは、
- 試験受験: 全75問1000点満点の選択問題で、750点以上を獲得
の一発勝負。事前のテストや受験資格はありません。
スケーリングスコアを採用しているため、正確には75%で合格、とは言えませんが、おおよそ75%とれば合格できると考えてください。
「問題集中心」に勉強する
今回は、作戦として、「問題集中心」とすることを強く強くおすすめします。
というのも、ほかのスペシャリティ系試験と違い、
- 出題範囲が凄まじく広大で、
- 主に出題されるサービスに試しに作ってみづらいオンプレとの連携サービスが多い
から。
出題範囲は、一言でいえば「AWSのほぼ全部」が試験範囲です。スペシャリティ系試験が特定の領域のディープな知識を求めてくるのに対し、薄くではあるが全領域の知識を要求してくると考えてください。
また、Direct ConnectやApplication Migration Serviceなどの、オンプレとのハイブリッドアーキテクチャ/オンプレからの移行をサポートするサービスが相当数出題されます。やろうと思えば作れないこともないのですが、事前準備が必須でかなり手間がかかります。
なので、
- まずは問題集を解く
- わからなかったサービスについて、調べる
のフローを取るのを強くおすすめします。セキュリティスペシャリティでは「先に知識を深めてあとで問題集」の作戦でしたが、今回は意識的に逆のアプローチをとっています。
勉強法とおすすめの教材、参考書
僕が利用したのは、
の3つ。すべて問題集です。記載の順番で解いていきました。
また、勉強期間は本格的に開始してから2ヶ月強。実は、過去に勉強を少し開始したものもやめた期間もあるのですが、基本的には2ヶ月強と思ってください。
参考: まとめテキストを使うなら
テキストを利用する場合は、目的を「概要把握」に絞るとよいかと思います。
AWS自体アップデートがはやいので、細かな最新の状態は現物 or 公式のガイドで確認するのが確実なためです。
(僕の場合は、各サービスの概要把握はすべてGoogleで調べる作戦でいったので、テキストは利用しませんでした)
レビュー評価が高いものをいくつかあげておくので、参考にしてください。
Step1: Udemyの問題集を解く
まずは、Udemyの問題集を解いていきます。
75問×5回分の問題が掲載されたWeb問題集です。
特徴として、
- 継続的にメンテナンスされていて、問題が最新のAWSに追従している
- 解説が丁寧
- 問題難易度は、当日と同等 or 少し高め
です。重箱の隅をつつくタイプの問題や、特定の業務の方以外は普段あまり使わないようなサービスに対する出題も多く、試験に慣れながら知識を深めていくにはうってつけだと思います。
この問題集自体は、「75問一気に解いて、一気に答え合わせ」の方式をとっていますが、僕の場合は5問ずつぶつ切りにして都度解答、解説を確認していました(解いた問題だけ、あとで見直すをつけるとフィルタがかんたん)。
一部、レビューをみると「日本語が怪しい」という意見が散見されますが、本試験ももとの英語→日本語化の段階で、不自然な日本語で出題されるケースがあります。その点についても、経験をつめる(=頭の中で自然な日本語に咀嚼する)と考えましょう。
また、問題の選択肢に納得がいかない場合(僕もいくつかありました)や質問がある場合は、Q&Aをコメントで受け付けているので、そちらから問い合わせましょう。
わからなかったサービスの調べ方
- ドキュメントや個人のブログで調べる
- 実際に作ってみる
の2択で勉強します。
前述のとおり今回の出題範囲は「作ってみる」がやりづらいサービスも多いため、どちらのアプローチをとるかはサービスによって、判断してください。
作ってみるアプローチをとる場合は、コンソールからの作成とIaC(Infrastructure as Code)による作成を併用するのをおすすめします。
なぜマネジメントコンソールでなくIaCか、というと、
- コンソールでは、細部を知らなくても、AWSが自動でパラメータを設計してくれるが
- IaCでは、パラメータを熟知して自分で設定しないとそもそも作れないから
です。
もう少し詳しくいうと、コンソールの場合、各サービスの初学者が気軽にサービスを試せるようにできていて、画面の支持に従って次へ次へしてしまえば、サービスをプロビジョニングできますよね。
応用的なパラメータについては、オプションのエリアに押し込まれていて見なくてもよいようになっていたり、ものによってはそもそもコンソールからは設定できなくなっています(=CLIやAPIアクセスでしか、設定できないパラメータがある)。
なので、荒い言い方をすれば、サービスに関する知識なんてなくても、サービスをプロビジョニングするだけならできてしまうんです。
一方でIaCの場合どうなのか、というとすべてのパラメータをひとつひとつ、自身で設定していく必要があります(デフォルト値の設定度合いはIaCツールによる)。この自身で設定していく、というのが味噌です。
ひとつひとつのパラメータについて、
- これはどういうパラメータなのか
- どのような値が設定できるか
をAPIリファレンス等で、徹底的に調べていくので、すごく勉強になるんですね。コンソールでは隠れているパラメータについても、網羅的に調べていくので相当学習深度は深くなります。実務で即使えるレベルの知識が身につくのが、特徴です。
もちろんサービスに慣れるため、導入だけコンソールからはじめる、というのも効果的です。
とはいえ、今回の出題範囲のサービスは、本当にちょっと作ってみる、がやりづらいものが多いので、どこまでやるかは時間と相談してください。
Step2: Web問題集を解く
つづいて、Web問題集です。
過去別の試験を受けたことがある方であれば、お世話になった方も多いのではないでしょうか。最近リニューアルが入り、間違えた問題の記録機能が備わったため、ますます勉強に活かしやすくなりました。
特徴は、
- 7問×68セットの大ボリューム(2022年8月時点)
- 7問区切りのため、スキマ時間に学習しやすい
です。とにかく問題が多いので、Udemyである程度固めた知識の確認に、利用するのがよいと思います。
一方、こちらの問題集については過去の問題のアップデートはあまり積極的に行われていないようで、時折「あれ?いまこうなんだっけ?」という問題が散見されます。そういった意味でも、最新に追従できているか/いないかがジャッジできる程度の実力がついてからの利用がおすすめです。
僕は、レビュー欄で他の方が言われていた「第30回以降の比較的新しい問題を解くのがおすすめ」というコメントに従って、#30-#68のみ利用しました。
Step3: 公式の模擬問題を解く
ここまで終わって、実力がついてきたら、公式の問題集を解いてみましょう。
全20問です。数としては少ないですが、本家本元が出している問題だけあって、
- 実際の問題にかなり近い
- 最新のサービスの問題も出る
のが特徴。最終確認として利用するのがよいとおもいます。
あとは、再度問題を解き直すなりして、試験日まで過ごしましょう。
おまけ: 試験に耐えきる力をつける
1点補足。
今回の試験は、
- ほぼ190分使い切るぐらいの問題量
- 1問1問の文量がめちゃめちゃ多い
のダブルパンチのため、長時間問題を解き続ける力も必要です。
数時間のテストの経験があまりない方は、75問ぶっ通しで解く経験を何度か積んでいただいたほうがよいと思います。
ちなみに僕は、この力はある方だと自負していたのですが、細かく75問違う問題を解き続けるのは想像よりもかなりつらく、当日はヘトヘトバテバテの状態でした…
なんらかの対策を講じましょう。
やった分だけ差がつくテスト
できるだけはやく準備を早く始めて、試験に備えるようにしてください。
最後までご覧いただきありがとうございました。
Jimon(@jimon_s)でした。